(経営学者)佐藤 耕紀 のブログ

経営学の紹介 & Coffee Break(写真、紀行、音楽など)

時は金なり?(2)ポイントをつける時間は無駄?

前回は「機会費用」という観点から、時間の価値を考えました。

 

都市部での最低賃金に近い時給1200円で試算すると、1秒には1/3円の価値があります。

時給3600円の人なら、1秒の価値は1円です。

たとえば年間2000時間働いて年収720万円の人は、時給でいえば3600円なので(720万円÷2000時間=3600円/時間)、自分の時間には1秒1円の価値があることになります。

実際には、職場が出してくれる社会保険料や、積み立てられる退職金、福利厚生などもあるので、名目上の年収よりも多く稼いでいる人が多いはずです。

 

最近はいろいろなお店で「ポイントカードをお持ちですか?」と聞かれます。

私はポイントカードを持っていても「いえ、大丈夫です」と答えることがよくあります。

急いでいるときなどは、聞かれて返事をする時間がもったいないと思うこともあります。

たとえばコンビニで100円のお茶を2つ買って、ポイントが1円分つくとします。

仮に時間の価値が「1秒1円」だとすると、1円のポイントのために1秒以上かけるのは割に合いません。

 

商業施設の駐車場では、「買い物を◯円以上すれば、△時間無料」といったサービスがよくあります。

私はときどきクルマに戻ってから、駐車サービスを忘れたことに気がつきます。

そんなときも、お店まで戻ってサービスを受けるかどうか迷います。

そのまま出庫すれば、駐車料金が300円かかるとします。

仮に時間の価値が「1秒1円」だとすると、1分で60円、5分で300円になります。

300円を節約するために5分以上かけるのは、割に合わないということです。

 

人や状況によって時間の価値は変わりますが、「1秒1円」のような考え方は、ざっくりとした目安にはなります。

自分の時間の価値を決めておくと、いろいろな判断をしやすくなるでしょう。

 

⇒「経営学」の記事一覧はこちら

⇒  ブログの概要(トップ・ページ)はこちら

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

宣伝会議」さまの実践講座に登壇しました。

www.sendenkaigi.com

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「経営学内容紹介

◆  「読者が選ぶビジネス書グランプリ2022」にノミネートされました

◆  ライザップの瀬戸健社長が、『週刊文春書評をお書きくださいました(2021年10月28日号、p.121)

単行本、聴く本(オーディオブックAudible)、電子書籍KindleKoboKinoppyhontoDoly

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「マーケティング内容紹介

◆  「二子玉川 蔦屋家電」さまで、マーケティングの月間ランキング1位になりました(2022年5月、6月、9月)。

◆  『日刊工業新聞』さまに書評が掲載されました(2022年2月7日)

f:id:Management_Study:20220112215132j:plain 

単行本、聴く本(オーディオブックAudible)、電子書籍KindleKoboKinoppyhontoDoly

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「意思決定」内容紹介

◆  『PRESIDENT』2023年2.17号の「職場の心理学」のコーナーで、「絶対に失敗が許されない人の「意思決定力」養成法」と題した著者の記事が掲載されました(p.106-109)。

単行本、聴く本(オーディオブックAudible)、電子書籍KindleKoboKinoppyhontoDoly

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆