(経営学者)佐藤 耕紀 のブログ

経営学の紹介 & Coffee Break(写真、紀行、音楽など)

クラシック音楽の名曲・名盤を語る:スメタナ「わが祖国」(4)

北海道・旭川市でFM番組(*)のパーソナリティをつとめるアサリ(浅利 豪)と、経営学者のコーキ(佐藤 耕紀)によるクラシック音楽談義。2人は高校の同期で、かれこれ40年のつきあい。

*  FMりべーる「クラシックにくびったけ」

https://fm837.com/program/classic-ni-kubittake/

https://clatake837.amebaownd.com/

 

コーキ  前回の続きで、クーベリックを語ろうか。

 

アサリ  ラファエル・クーベリックのお父さんは、ヤン・クーベリックという有名なヴァイオリニスト。

ラファエルも、プラハ音楽院の指揮科はもちろん、ヴァイオリン科も(そして作曲科も)卒業している。

 

コーキ  1936年にチェコ・フィルの常任指揮者となり、1942年には(ターリヒの後を継いで)首席指揮者に就任。

第1回の「プラハの春」音楽祭(1946年)では、クーベリックチェコ・フィルを指揮している。

 

アサリ  ところが1948年の政変で共産党が政権をにぎり、これを嫌ったクーベリックはイギリスへ亡命。

その後は海外で活躍し、ボストン交響楽団(1971年)やバイエルン放送交響楽団1984年)との名盤を残した。

1950年代の初頭に苦難の時代をともにした、シカゴ交響楽団との録音もすばらしい。

 

コーキ  ボストン交響楽団との演奏は、オケの響きがやや固く無骨な気はするけど、鮮烈で激しく、生命力を感じる。

クーベリックが57歳になる年の録音で、体力的にも充実しているんじゃないかな。

LPとCDを持っているけど、私はやっぱりLPの音が好き。

 

クーベリック指揮ボストン交響楽団(1971年)のLPジャケット。

 

クーベリック指揮ボストン交響楽団(1971年)のCD裏ジャケット。

 

アサリ  バイエルン放送交響楽団との録音は、クーベリックが70歳になる年の演奏。

 

コーキ  これはオケも最高だし、手兵を自在にあやつる巨匠の貫禄もあって、安心して聴けるね。

私のなかでは、これぞ「わが祖国」という決定盤。

この演奏も、LPとCDを持っている。

LPはバイエルン放送響らしく、渋く味わいのある音色。

(下に写真を載せた)CDは、くぐもった残念な音で、個人的にはおすすめできない。

 

クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団1984年)のLPジャケット。

 

クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団1984年)のCD裏ジャケット。

 

アサリ  時は流れて1989年、「ビロード革命」でチェコ民主化すると、ハヴェル大統領はクーベリックを祖国へ呼び戻す。

1990年の「プラハの春」音楽祭では、40年以上の歳月を経て、ふたたびクーベリックチェコ・フィルとともに「わが祖国」を演奏した。

 

コーキ  そのときの感動的な記録が、90年のライヴ盤。

音質のよさも含め、名盤だね。

 

クーベリック指揮チェコ・フィル(1990年)のCD裏ジャケット。

 

アサリ  翌91年のチェコ・フィルを率いたサントリー・ホールでのライヴも、CDになった。

 

コーキ  77歳になる年で、全盛期のクーベリックと比べると、やや手綱が緩んできた感もあるのかな。

 

クーベリック指揮チェコ・フィル(1991年)のCD裏ジャケット。

 

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