(経営学者)佐藤 耕紀 のブログ

経営学の紹介 & Coffee Break(写真、紀行、音楽など)

『深夜特急』の残影を探して(15)モナコ

週末のCofee Breakです。

モナコに着いた沢木さんは、モンテ・カルロ駅の近くに宿をとり、カジノへ乗り込む前に腹ごしらえをします。

 

    レストランの店先には定食のメニューが出ている。何軒か見ていくうちに、ワイン蒸しのムール貝を定食のメイン料理にしている店があった。私はそこに入り、ハウス・ワインの白を呑みながらムール貝を食べた。これが実に美味しかった。……

沢木耕太郎著『深夜特急6  南ヨーロッパ・ロンドン』新潮文庫、2020年、第十六章「ローマの休日  南ヨーロッパI」)

 

モナコの次に沢木さんが訪れる)ニースで食べたムール貝(2017年に撮影)。

 

食事を終えた沢木さんは、いよいよカジノへ向かいます。

 

    超大型のクルーザーが係留されているヨット・ハーバーまで坂を下り、その縁を廻り込むようにしてもうひとつの坂を登っていく。暗いその坂道を歩きながら、この道がオケラ街道にならなければいいのだがと思ったりもした。

    坂を登りきると、カジノの建物の裏手に出る。そこから表に廻った私は、グラン・カジノに軽い一撃を浴びせられた。屋根に装飾時計を配したゴシック風の外観が、落ち着いた灯りに照らされ、微妙な陰影を伴って浮き出ている。それだけでもマカオリスボアとは比較にならない重厚な造りであることがわかる。だが、私が圧倒されたのは建物ではなかった。扉の前には洒落た制服を着た門衛が立っており、高級車が横づけにされるたびに、ドアの開け閉めをする。そこからは、高価そうな毛皮を羽織った婦人と、それをエスコートする紳士が降り立ってくるのだ。……

沢木耕太郎著『深夜特急6  南ヨーロッパ・ロンドン』新潮文庫、2020年、第十六章「ローマの休日  南ヨーロッパI」)

 

正確にはわかりませんが、沢木さんはモンテ・カルロ駅のあたりから「スイス通り」(Boulevard de Suisse)を東へ下りたのかもしれません。

さらに「プランセス・アリス通り」(Avenue Princesse Alice)を南へ下りきると、古代の神話にも描かれるという「ヘラクレス港」(Port Hercule)を見渡せます。

そこから「モンテ・カルロ通り」(Avenue de Monte Carlo)を北へ200mほど登ると、「カジノ広場」(Place du Casino)に出ます。

 

モンテ・カルロ通り」の南端のあたりから、南東を見た眺め(2017年に撮影)。

 

モンテ・カルロ通り」を登ると見えてくる、カジノの敷地の南西側(2017年に撮影)。

 

「カジノ広場」と「カジノ・モンテ・カルロ」(2017年に撮影)。

 

⇒「写真紀行」の記事一覧はこちら

⇒  ブログの概要(トップ・ページ)はこちら

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

宣伝会議」さまの実践講座に登壇しました。

www.sendenkaigi.com

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「経営学内容紹介

◆  「読者が選ぶビジネス書グランプリ2022」にノミネートされました

◆  ライザップの瀬戸健社長が、『週刊文春書評をお書きくださいました(2021年10月28日号、p.121)

単行本、聴く本(オーディオブックAudible)、電子書籍KindleKoboKinoppyhontoDoly

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「マーケティング内容紹介

◆  「二子玉川 蔦屋家電」さまで、マーケティングの月間ランキング1位になりました(2022年5月、6月、9月)。

◆  『日刊工業新聞』さまに書評が掲載されました(2022年2月7日)

f:id:Management_Study:20220112215132j:plain 

単行本、聴く本(オーディオブックAudible)、電子書籍KindleKoboKinoppyhontoDoly

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「意思決定」内容紹介

◆  『PRESIDENT』2023年2.17号の「職場の心理学」のコーナーで、「絶対に失敗が許されない人の「意思決定力」養成法」と題した著者の記事が掲載されました(p.106-109)。

単行本、聴く本(オーディオブックAudible)、電子書籍KindleKoboKinoppyhontoDoly

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆