北海道・旭川市でFM番組(*)のパーソナリティをつとめるアサリ(浅利 豪)と、経営学者のコーキ(佐藤 耕紀)によるクラシック音楽談義。2人は高校の同期で、かれこれ40年のつきあい。
* FMりべーる「クラシックにくびったけ」
https://fm837.com/program/classic-ni-kubittake/
https://clatake837.amebaownd.com/
アサリ 次は、イギリスのオーケストラによる演奏。
私の本命盤にしてもいいと思うのが、デル・マー(Norman Del Mar、1919~1994年)とロンドン・フィル(1979年、デル・マーが60歳になる年)の演奏。
デル・マーはそれほど有名ではないけど、イギリスの「プロムス」では常連だった。
録音もイギリス物が中心だけど、知られざる名指揮者だと思う。
コーキ 「プロムス」(Proms、BBCプロムナード・コンサート)は、ロンドンで夏に開かれる、世界最大ともいわれる音楽祭だね。
そういえば、「プロムス」の開催中にロンドンを訪れたことがあった。
残念ながらコンサートを聴く時間はなくて、会場の「ロイヤル・アルバート・ホール」を外から眺めただけだったけど。
デル・マーの話だけど、「ナタン・ミルシテイン」というDVD(https://www.amazon.co.jp/dp/B0002MOMOQ/)で、指揮をする44歳のデル・マーが映っている(ブラームス「ヴァイオリン協奏曲」、フィルハーモニア管弦楽団、1963年)。
主役は当時58歳の名ヴァイオリニスト、ミルシテイン(Nathan Milstein、1904~1992年)だけど、デル・マー率いるフィルハーモニアも、気迫と躍動感にあふれている。
どうしたって目立つのは、「貴公子」といわれたミルシテインのヴァイオリンだけど。
まさに「快刀、乱麻を断つ」ような切れ味。
弾き方もかっこいい。
アサリ デル・マーは音楽学者としても知られ、とくにR・シュトラウスの権威だった。
彼がデンマークのオルフス交響楽団と録音したR・シュトラウスの「イタリアより」は、この曲のベスト盤だと思う。
いろいろと脱線したけど、デル・マーの「チャイ5」に話を戻ろうか。
円熟期(デル・マーが60歳になる年)のスタジオ録音だけど、まるでムラヴィンスキーやスヴェトラーノフのようなテンションで、凄まじい演奏。
大見得を切るようにテンポを落としたり、終盤ではたたみかけたり、自在な動きをみせる。
ロンドン・フィルも、しっかりと追随して隙がない。
コーキ うーん、テンポが極端に揺れて、ちょっとエキセントリック(風変わり)に感じる。
私の心には、あまり響かないかな。
アサリ ところで、デル・マーはホルン奏者でもあった。
伝説的なホルン奏者のブレイン(Dennis Brain、1921~1957年)とは、親友だったらしい。
コーキ デル・マーとブレインが、ホルンで協演した録音もあるね(ブラームス「2本のホルン、ハープ、女声合唱のための4つの歌」、1943年)。
アサリ デル・マー指揮の「チャイ5」でも、2楽章のホルン・ソロは、とても艶のある音色で響いている。
コーキ ソリストの記載がないようだけど、このホルンは誰なんだろう。
当時のロンドン・フィルの首席ホルンなら、ブッシュ(Nicholas Busch、1939~2013年)だと思うけど。
デル・マー指揮、ロンドン・フィル(1979年)のCD裏ジャケット。
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