今回は時事ネタです。
最近、米国のトランプ大統領が「TACO」と呼ばれていることが話題になっています。
日本語の「タコ」のようでちょっと面白いのですが、「TACO」の意味は「Trump Always Chickens Out」(トランプはいつも、最後は弱腰)です。
そう言われる背景には、トランプ大統領が多用する交渉テクニック「ドア・イン・ザ・フェイス」(door in the face)があるのかもしれません。
これは「最初にわざと無謀な要求をして、相手が断ると、譲歩するふりをして本命の要求をする」という交渉術です。
最初の要求のときに「顔の前でドアをバタンと閉められる」ことから、この名前がついたようです。
このテクニックには、2つの効果があります。
ひとつは、「最初の要求との対比効果で、本命の要求が小さく感じられる」ことです。
最初の極端な要求が基準(参照点)になって、譲歩した案が穏当に感じられるのです。
もうひとつの効果は、「自分が譲歩する(ふりをする)ことで、相手もお返しに譲歩したくなる」という返報性(reciprocation)です。
返報性は「相手から何かしてもらうと、自分もお返しをしたくなる」という心理です。
たとえば、私はスーパーで試食をすると、そのまま立ち去るのが申し訳ないような気持ちになることがあります。
そういう効果で、試食をしたお客が商品を買う確率は高くなるのです。
トランプ大統領が意図的に使う交渉テクニックを、アメリカ国民が「TACO」と呼んでいるとすれば、ちょっと皮肉な気もします。
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