北海道・旭川市でFM番組(*)のパーソナリティをつとめるアサリ(浅利 豪)と、経営学者のコーキ(佐藤 耕紀)によるクラシック音楽談義。2人は高校の同期で、かれこれ40年のつきあい。
* FMりべーる「クラシックにくびったけ」
https://fm837.com/program/classic-ni-kubittake/
https://clatake837.amebaownd.com/
アサリ チェコ・フィルでクーベリックの前任だったターリヒ(Vaclav Talich、1883~1961年)や、クーベリックが亡命した後を継いだアンチェル(Karel Ancerl、1908~1973年)も、古きよき時代を感じさせる魅力的な演奏だね。
コーキ ターリヒは、ベルリン・フィルのコンサート・マスターから指揮者に転身したらしいね。
チェコ・フィルとの1954年の録音をLPで持っている。
古めかしいモノラル録音だけど、力強くも美しく、心に響く素敵な演奏。
ターリヒ指揮チェコ・フィル(1954年)のLPジャケット。
アサリ アンチェルはプラハ音楽院で、ターリヒから指揮を学んだ。
コーキ 私はチェコ・フィルとの1963年盤が好き。
アンチェルのチェコ・フィルは、セル(George Szell、1897~1970年)のクリーヴランド管弦楽団や、ムラヴィンスキー(Evgeny Mravinsky、1903~1988年)のレニングラード・フィルにも匹敵する緊密なアンサンブルで、切れ味がすごい。
激しいなかにも、情感や味わいがある。
LPと、2種類のCDを持っているけど、私はやっぱりLPの音が好き。
アナログかデジタルかという問題ではなく、時代が進むほど、リマスターの音づくりが不自然になっていたりもするのかな。
アンチェル指揮チェコ・フィル(1963年)のLPジャケット。
アンチェル指揮チェコ・フィル(1963年)のCD裏ジャケット(2種類)。
アサリ ほかにも、チェコの有名な指揮者は何人もいるね。
コーキ 私はノイマン(Vaclav Neumann、1920~1995年)も好き。
ノイマンもターリヒの教え子で、チェコ・フィルの首席指揮者としては、アンチェルの後任(クーベリックの亡命後に、常任指揮者をしていたことはある)。
アンチェル時代のチェコ・フィルの響きは峻厳だったけど、ノイマンの時代になって、明るく開放的になったと思う。
とくに1975年の録音はノイマンらしく、自然体の美しい演奏。
チェコ・フィル伝統の緊密なアンサンブルは健在で、推進力や興奮感もある。
ノイマン指揮チェコ・フィル(1975年)のCD裏ジャケット。
アサリ ノイマンには、若い頃のライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団との演奏もある。
コーキ 1967年の録音だね。
私はやっぱり、チェコ・フィルとの演奏が好きだな。
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