北海道・旭川市でFM番組(*)のパーソナリティをつとめるアサリ(浅利 豪)と、経営学者のコーキ(佐藤 耕紀)によるクラシック音楽談義。2人は高校の同期で、かれこれ40年のつきあい。
* FMりべーる「クラシックにくびったけ」
https://fm837.com/program/classic-ni-kubittake/
https://clatake837.amebaownd.com/
アサリ ドイツのオーケストラによる演奏で、コーキのおすすめは?
コーキ そうだね、ケンペとアバドは私の推薦盤のところで紹介するけど、 カラヤンのベルリン・フィル(私が聴いたのは1965、1971、1975年盤)も人気があるよね。
アサリ 前出のウィーン・フィル盤とあまり変わらない印象で、カラヤンの特徴が出ているね。
年代によって解釈がぶれないところは、カラヤンらしい。
カラヤン指揮、ベルリン・フィル(1965、1971、1975年)のCD裏ジャケット。
コーキ ヴァント(Gunter Wand、1912~2002年)の北ドイツ放送交響楽団(1994年、ヴァントが82歳になる年)も、世評が高い。
ヴァントらしく真摯で実直な、力強い演奏。
しっとり丁寧だけど、色気はなく、ひたすら真面目。
面白味には欠けるのかな。
アサリ ヴァントらしい端正な演奏だけど、チャイコフスキーではあまり興奮しないね。
ブルックナーだと、あれほど感動するのに。
ヴァント指揮、北ドイツ放送交響楽団(1994年)のCDジャケット。
コーキ ザンデルリンク(Kurt Sanderling、1912~2011年)のベルリン交響楽団(1979年、ザンデルリンクが67歳になる年)というのもあるね。
正統派だけど、ごく普通というのか、私はあまり特別なものを感じない。
テンポが緩んで、活気がない気もする。
アサリ そうだね、本来のザンデルリンクなら、もう少しやれそうな気がする。
彼のチャイコフスキー4番(レニングラード・フィルとの1956年盤、ベルリン交響楽団との1978年盤)は決して悪くないけど、この5番は今ひとつかな。
ザンデルリンク指揮、ベルリン交響楽団(1979年)のCD裏ジャケット。
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