(経営学者)佐藤 耕紀 のブログ

経営学の紹介 & Coffee Break(写真、紀行、音楽など)

「お客を呼ぶ商品」と「利益を出す商品」の組み合わせ 「マージン・ミックス」(2)

前回の続きです。

昨今の値上げラッシュで姿を消しましたが、大手チェーンのハンバーガーが100円以下で売られていた時代もありました。

目玉商品の「100円バーガー」が売れても、利益はほとんど出ないはずです。

しかし多くのお客は、ポテトやドリンクも買ってくれます。

そうしたサイドメニューの利幅が大きいので、全体としては利益が出たのです。(*1)

 

カラオケ店では、歌うだけのお客からは、あまり利益が出ません。

料理やドリンクの利幅が大きいのです。(*1)

 

このように、多くのお店では「お客を呼ぶ商品」と「利益を出す商品」の役割分担で、トータルの利益を大きくします。

安い商品の魅力でお客を呼び、つい一緒にほしくなる「補完商品」で利益を出すのです。

そういう、さまざまな利益率(margin、粗利)の組み合わせが「マージン・ミックス」(margin mix)です。

 

(最近は値段が上がりましたが)かつての100円寿司では、価格が均一でも、原価は商品ごとに違いました。

たとえばウニが80円、マグロが75円、イクラが50円、玉子が30円、サラダが10円のように、かなりのばらつきがあったのです。(*1)

 

これも過去の一例ですが、ピザのトッピングでは、価格が一律300円でも、原価はサラミが100円、ベーコンが75円、コーンが60円、トマトが50円、ツナが40円、ポテトが30円、オニオンが15円などとなっていました。(*2)

 

*1  TBS「儲かりマンデー!!」2004 年 6 月 20 日
https://www.tbs.co.jp/gacchiri/archives/2004/0620.html

 

*2  TBS「儲かりマンデー!!」2004 年 8 月 22 日
https://www.tbs.co.jp/gacchiri/archives/2004/0822.html

 

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