(経営学者)佐藤 耕紀 のブログ

経営学の紹介 & Coffee Break(写真、紀行、音楽など)

「質問力」の時代?(2)プロンプト・エンジニアリング

前回の続きです。

これからは、誰もがAIというアシスタントを抱え、そのサポートを受けて仕事をするようになるでしょう。

管理職が部下を活用してきたように、これからは全員がAIを活用するのです。

 

AIから的確な情報を引き出すには、質問や指示の仕方を工夫する必要があります。

そういう「質問や指示」のことをプロンプト(prompt)、「質問や指示の工夫」をプロンプト・エンジニアリング(prompt engineering)といいます。(*1)

「質問力」が試される時代になったのです。

 

これまでは、上司と部下の意思疎通がうまくいかないと、力関係から「どうしてオレの言うことがわからないんだ」と、部下が一方的に非難されたのではないでしょうか。

AIを使うのが当たり前になると、上司も部下への指示の出し方を工夫するようになるかもしれません。

 

私が生きてきたなかで、情報技術が社会を大きく変えた節目が、これまでに2回ほどありました。

最初は1995年で、この年に「Windows 95」が発売され、PCとインターネットが一般に普及し始めました。

2回目は2007年で、この年にスティーブ・ジョブスが初代の「iPhone」を世に出しました。

スマートフォンのおかげで、いつでもどこでもネット検索をしたり、写真や動画を撮ってSNSに上げたり、音楽を聴いたり、ニュースを見たり、ゲーム、読書、買い物をしたり、などなどが当たり前になりました。

おそらく3回目が現在進行中の生成AIで、まだ全貌は見えませんが、これまでで最大の変革になりそうな予感もあります。

 

これまで生きてきた実感として、そういう技術革新のスピードはどんどん速くなり、新しい技術を学んで時代についていくのが、ますます大変になってきたように思います。

新しい技術が登場するたびに、デジタル・ディバイド(digital divide)と呼ばれる「情報技術を使いこなす人と、そうでない人の格差」が指摘されます。

古い知識は急速に「陳腐化」(obsolescence)して、新しい知識を学び続けなければ生き残れない、大変な時代になってきました。

 

*1  NHK NEWS WEB「年収5000万円! ChatGPT操る「プロンプトエンジニア」って?」2023年5月18日

www3.nhk.or.jp

 

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