(経営学者)佐藤 耕紀 のブログ

経営学の紹介 & Coffee Break(写真、紀行、音楽など)

「ブランド・イメージ」の魔法(1)

先行者優位」は、「元祖」「本家本元」といったイメージからも生まれるのでしょう。

 

私が住んでいる横浜の名物のひとつに「家系ラーメン」があります。

その創始者である吉村実さんが1974年に始めた「吉村家」は、「家系総本山」として今も絶大な人気を誇ります。

現在では「家系ラーメン」を名乗るお店も数多くありますから、ラーメンの味だけでいえば、他のお店のほうが好きだという人も少なくないはずです。

しかし「吉村家を食べずに、家系を語ることはできない」という別格のブランド・イメージは、他の追随を許さないのでしょう。

 

「1番」というのは、私たちの心にひときわ強い印象を残します。

たとえば「日本で1番の高い山は?」と聞かれれば、誰でも「富士山」と答えるでしょう。

ところが「2番目に高い山は?」と聞かれると、答えられる人は急に減るのではないでしょうか。

 

私たちの頭のなかで、あるカテゴリーを代表する「1番」と、「2番」以下の「その他大勢」には、決定的な違いがあります。

コカ・コーラ」や「iPhone」のような、最初に商品を発明し、トップを走ってきた先駆者たちに、私たちは特別なブランド・イメージをいだくのでしょう。

 

かつて「ペプシチャレンジ」という有名なキャンペーンがありました。

ブランド名を隠して「コカ・コーラ」と「ペプシコーラ」を飲み比べてもらうと、ペプシコーラを好む人が多かったといいます。

ところがブランド名を出した別の調査では、コカ・コーラを好む人が多くなったのです。

これもブランド・イメージの力を示すひとつの例でしょう。(*1)

 

*1  Business Journal「コカ・コーラ飲用時、ペプシでは反応しない脳の部位が反応…ラベル事前提示の条件下で」2019年6月12日

https://biz-journal.jp/2019/06/post_28327.html

 

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