週末のCofee Breakです。
イスタンブールを後にした沢木さんは、バスで西へ向かい、ケシャン(Kesan)を経由して、トルコ側の国境の町イプサラ(Ipsala)からギリシャに入ります。
私は残念ながらギリシャを訪れたことがありませんが、いずれエーゲ海、地中海(イオニア海)、アドリア海をめぐるクルーズ船に乗り、『深夜特急』の残影を探そうと思います。
沢木さんも(『深夜特急』では陸路でギリシャをまわるのですが)エーゲ海の島々には心をひかれていたようです。
……地図を眺めていて、やはり心が魅かれたのはエーゲ海に点在する島々だった。
青い空に紺碧の海、石畳の坂道に小さな教会、白い壁に黒衣の老婆……。
それがどこの島の風景なのかは曖昧だったが、エーゲ海の島を紹介する何かの映像で見た記憶があった。きっと、それは本当に「絵」のように美しい風景なのだろう。だが、そうした島に滞在し、のんびりと日を送る楽しさを満喫するには、私の懐はあまりにも貧しすぎた。
(沢木耕太郎著『深夜特急5 トルコ・ギリシャ・地中海』新潮文庫、2020年、第十四章「客人志願 トルコ」)
沢木さんはギリシャ側の国境事務所で、通りかかった旅行者のクルマに同乗させてもらいます。
そのクルマで西のテサロニキ(Thessaloniki)まで行き、そこからはバスで、南のアテネ(Athina)へ向かいます。
しばらくアテネで過ごしてから、西のペロポネソス半島へ向かい、ミケーネ(Mykines)、スパルタ(Sparta)、ミストラ(Mistra)、トリポリ(Tripoli)、オリンピア(Olympia)をバスでまわって、最後にパトラス(Patra)へ行きます。
そこからはフェリーで地中海(イオニア海)とアドリア海をわたり、イタリアのブリンディジ(Brindisi)をめざします。
『深夜特急』(文庫版)の第5巻はこのあたりで終わり、いよいよ最終の第6巻に入ります。
ブリンディジに上陸した沢木さんは、アドリア海に沿って走るバスを乗り継いで北西へ向かい、バーリ(Bari)、モルフェッタ(Molfetta)、トラーニ(Trani)、バルレッタ(Barletta)、フォッジア(Foggia)、ペスカーラ(Pescara)と進みます。
ペスカーラからは内陸を南西へ横断して、ティレニア海側のローマ(Roma)に着きます。
ローマは私も訪れたことがあり、ここでふたたび沢木さんの足跡をたどることができます。
2017年に訪れたローマ。
沢木さんも眺めたという、「フォロ・ロマーノ」(上)と「コロッセオ」(下)。
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