(経営学者)佐藤 耕紀 のブログ

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クラシック音楽の名曲・名盤を語る:チャイコフスキー「交響曲5番」(12)

北海道・旭川市でFM番組(*)のパーソナリティをつとめるアサリ(浅利 豪)と、経営学者のコーキ(佐藤 耕紀)によるクラシック音楽談義。2人は高校の同期で、かれこれ40年のつきあい。

*  FMりべーる「クラシックにくびったけ」

https://fm837.com/program/classic-ni-kubittake/

https://clatake837.amebaownd.com/

 

アサリ  ドイツのオケによる演奏で、もうひとつのおすすめは、メンゲルベルク(Willem Mengelberg、1871~1951年)とベルリン・フィルのスタジオ録音(1940年、メンゲルベルクが69歳になる年)。

メンゲルベルクといえば「独墺系ロマン派」のイメージだけど、バルトークのヴァイオリン協奏曲2番を初演したり(録音も残っている)、フランクの交響曲を2度録音したりと、レパートリーは幅広かった。

チャイコフスキーも得意として、コンセルトヘボウ管弦楽団との後期交響曲集もあるし、「チャイ5」でも3つの録音を残した(そのうちの2つはコンセルトヘボウ管弦楽団と)。

 

コーキ  メンゲルベルク自身は、オランダの出身だよね。

彼は、チャイコフスキーの「悲愴」(交響曲6番)も得意としていた。

作曲家のグリーグ(Edvard Grieg、1843~1907年)は、メンゲルベルク指揮の「悲愴」を客席で聴いて絶賛したとか。

 

アサリ  チャイコフスキーの弟のモデスト(Modest Tchaikovsky、1850~1918年)は、メンゲルベルクの「チャイ5」を聴いて感動し、兄(チャイコフスキー)の自筆譜を彼に献呈したという。

メンゲルベルクはたぶん、そういうところからの知見も活かして、譜面を大胆にカットしたり、オーケストレーションを変更している。

そのあたりも、彼の演奏の聴きどころ。

 

コーキ  手元のスコア(全音楽譜出版社、2017年)でいうと、4楽章の472~473小節の前奏が消えていたりするね。

 

 

普通の演奏に慣れているせいか、かなり違和感があるけど。

 

メンゲルベルクマーラーGustav Mahler、1860~1911年)やリヒャルト・シュトラウスRichard Strauss、1864~1949年)とも交流があり、彼らから作品も献呈されたらしいね。

年齢はマーラーが11歳ほど、シュトラウスが7歳ほどメンゲルベルクより年上で、ほぼ同時代だね。

 

アサリ  マーラー交響曲の5番と8番、R・シュトラウス交響詩英雄の生涯」をメンゲルベルクに献呈している。

マーラーは、弟子のワルターよりメンゲルベルクを高く評価したともいわれる。

 

コーキ  献呈された曲がすごいね、名曲中の名曲ばかり。

往時のメンゲルベルクの名声ぶりがうかがえる。

 

メンゲルベルク指揮、ベルリン・フィル(1940年)のLPジャケット。

 

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