北海道・旭川市でFM番組(*)のパーソナリティをつとめるアサリ(浅利 豪)と、経営学者のコーキ(佐藤 耕紀)によるクラシック音楽談義。2人は高校の同期で、かれこれ40年のつきあい。
* FMりべーる「クラシックにくびったけ」
https://fm837.com/program/classic-ni-kubittake/
https://clatake837.amebaownd.com/
コーキ この曲では、カラヤン(Herbert von Karajan、1908~1989年)も外せない。
ポピュラーな名曲を、美しく壮麗に演奏することには定評がある。
円熟のベルリン・フィル盤(1977年)や、晩年のウィーン・フィル盤(1985年)が人気だけど、カラヤンらしいのはベルリン・フィル盤かな。
アサリ 私は全般的にカラヤンの演奏があまり好きではないけど、ドヴォルザーク(「交響曲8番」もすばらしい)、チャイコフスキー、リヒャルト・シュトラウスなどは悪くない。
「新世界より」は娯楽性も高いし、彼の芸風にぴったりかも。
コーキ 「メロディ・メーカー」といわれるドヴォルザーク、チャイコフスキー、メンデルスゾーンらの美しい旋律には、カラヤンの持ち味が活きるね。
アサリ そういう作曲家のコンチェルト(協奏曲)では、カラヤンがソリストの持ち味も引き出して、さらにすばらしい演奏になる。
カラヤンの「新世界より」だけど、私はベルリン・フィル盤を4種類と、ウィーン・フィル盤、合わせて5つの録音を聴いている。
私の好みは、ウィーン・フィル盤。
カラヤン指揮ウィーン・フィル(1985年)のCD裏ジャケット。
コーキ 晩年のウィーン・フィル盤には、独特の枯れた雰囲気を感じる。
アサリ 若い頃の録音だと、フルトヴェングラーが君臨していた時代、1940年のベルリン・フィルとの演奏には切れ味があって、一聴の価値がある。
ちなみに、カラヤンとベルリン・フィルの初録音はチャイコフスキーの交響曲6番「悲愴」、その次がこの「新世界より」だった。
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