読書メモ：『和をもって日本となす』（9） - （経営学者）佐藤耕紀のブログ

『和をもって日本となす』（ロバート・ホワイティング著、玉木正之訳、角川書店、1990年）

＊＊＊＊＊

「九」章では、古い日本流のやり方に反旗を翻した、新しい世代の日本人選手が紹介されています。

最初に、1980年代から活躍した落合博満選手の、次のような言葉が紹介されています。

物事には、ひとそれぞれのやり方というものがある。前の世代のひとたちのやり方だけがすべてというわけじゃない。おれにはおれ流のやり方があるし、それを他人にとやかくいわれる筋合いはないよ。
問題は、この国の人間が個人主義を反社会的な行為だと思っていることだね。でもその考え方は、そう簡単には変わらんでしょ。それは、日本人の病気みたいなもんよ。（pp.309-310）

……「日本の野球の歴史というのは、チームのために腕が折れるまで投げ続けたピッチャーの歴史といえるんじゃないの。けど、そんなの気違いじみてるよ。『天皇陛下バンザイ』といって、お国のために死ぬのと同じことよ。そんなことをしても、日本は戦争に勝てなかったでしょ。根性だとか、努力だとか、おれは、そんな言葉は嫌いだね」（p.313）

⇒「経営学」の記事一覧はこちら。

⇒ ブログの概要（トップ・ページ）はこちら。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「宣伝会議」さまの実践講座に登壇しました。

www.sendenkaigi.com

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「経営学」【内容紹介】

◆ 「読者が選ぶビジネス書グランプリ2022」にノミネートされました。

◆ ライザップの瀬戸健社長が、『週刊文春』で書評をお書きくださいました（2021年10月28日号、p.121）。