前々回になりますが、「わかりやすい」文章は「読者の脳に負担をかけない」文章だ、と書きました。
それは「脳にとって情報処理が簡単」「早く楽に理解できる」「スーッと頭に入る」ということです。
心理学では「認知容易性」(cognitive ease)や「流暢性」(cognitive fluency)といいます。
そのためには「見慣れた」「慣れ親しんだ」言葉をつかわなければなりません。
「ありきたり」「平凡」な表現ともいえます。
私もときどき、気どった書き方をしたくなります。
しかし、たいていは推敲で、平易な表現に直すことになります。
「名文を書きたい」というのは自己顕示欲、自分の都合でしょう。
私はそれよりも、読者の読みやすさを優先したいと思います。
よい表現が思い浮かばないときは、「類語辞典」で調べます。
「○○ 類語」でググれば、○○の「類義語」「言い換え」が無数に出てきます。
それを眺めながら、ぴったりくる表現を考えます。
文章には、人それぞれの好みや個性が表れます。
自分の文章を読んで、しっくりこないところを推敲するわけですから「読者としてのセンスが、自分の文体になる」ともいえるのでしょう。
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