新著『今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「マーケティング」』の内容を紹介する7回目。
今回は「広告モデル」と「フリーミアム」のお話です。
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2つめは「無料で商品やサービスを提供し、広告から収入を得る」というビジネス・モデルです。
これは以前から、テレビやラジオで行われてきた手法です。
(民放の)テレビ番組は視聴者に無料で提供されますが、ときどきCMが入ります。このCMから入る広告収入が、テレビ局の主な収入源なのです。
たとえば「トヨタ」がCM枠を買って、クルマのCMを流す代わりに、テレビ局へ広告費を支払います。トヨタとしては、払った広告費よりも大きな販売効果が得られればよいのです(図21)。
近 年 は「Google」「YouTube」「Facebook」「Instagram」「Twitter」「LINE」など、このビジネス・モデルで成功するネット企業が目立ちます。
3つめは「フリーミアム」(freemium)と呼ばれるものです。「基本的なサービスを無料で提供し、一部の有料会員から収入を得る」というビジネス・モデルです。これは無料の商品を含めた「バージョニング」(4-8)だと考えられます。
たとえばオンライン会議の「Zoom」は、(この本の執筆時点では)「最大40分のグループ・ミーティング」「無制限の1対1ミーティング」といった基本サービスを無料で提供しています。
しかし「無制限のグループ・ミーティング」「最大1000名の参加者」といった機能をつかうには、有料会員にならなければなりません(図22)。
基本サービスを無料で提供することで、誰でも気軽にアカウントをつくって、サービスを試してもらうことができます。ユーザー数が増えると「ネットワーク効果」で利便性も高くなります。そうして「先行者優位」を築き、お客を囲い込むのです(4-5)。
一定の確率で、無料会員から有料会員へ移行するユーザーが現れます。
無料会員が増えれば、有料会員も増えるのです。
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「宣伝会議」さまの実践講座に登壇しました。
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◆ 「読者が選ぶビジネス書グランプリ2022」にノミネートされました。
◆ ライザップの瀬戸健社長が、『週刊文春』で書評をお書きくださいました(2021年10月28日号、p.121)。
単行本、聴く本(オーディオブック、Audible)、電子書籍(Kindle、Kobo、Kinoppy、honto、Doly)
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今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「マーケティング」【内容紹介】
◆ 「二子玉川 蔦屋家電」さまで、マーケティングの月間ランキング1位になりました(2022年5月、6月、9月)。
◆ 『日刊工業新聞』さまに書評が掲載されました(2022年2月7日)。
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今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「意思決定」【内容紹介】
◆ 『PRESIDENT』2023年2.17号の「職場の心理学」のコーナーで、「絶対に失敗が許されない人の「意思決定力」養成法」と題した著者の記事が掲載されました(p.106-109)。
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