経営学の名著を読むバーナード『経営者の役割』（1）

Chester Irving Barnard, The Functions of the Executive, Harvard University Press, 1938, 1968 (30th anniversary ed.).

チェスター・バーナード（Chester I. Barnard）は、「経営学の父」と呼ばれています。

ちなみに「経済学の父」と呼ばれるのは、『国富論』（The Wealth of Nations）で有名なアダム・スミス（Adam Smith）です。

バーナードは「ニュージャージー・ベル電話会社」の社長をはじめ、数多くの組織で活躍した経営者でもありました。

その豊富な実務経験と、幅広い読書による知識が、『経営者の役割』（The Functions of the Executive）という本に結実しました。

今回から、この本を原文（英語）で読んでいきましょう。

バーナードは組織運営の難しさについて、次のように書いています。

……successful cooperation in or by formal organization is the abnormal, not the normal, condition. What are observed from day to day are the successful survivors among innumerable failures. The organizations commanding sustained attention, almost all of which are short-lived at best, are the exceptions, not the rule.（p.5）

（組織のなかで、あるいは組織によって、協力がうまくいくのは普通ではなく、むしろ例外なのです。日常われわれが目にしている組織は、数えきれない失敗のなかで生き残った成功例です。注目を浴び続けている組織は――そのほとんどはせいぜい短命なものですが――例外であって、通例ではないのです。）

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今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「経営学」【内容紹介】

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