H・ファヨール著、佐々木恒男訳『産業ならびに一般の管理』(未来社、1972年)。
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管理の要素の4つめ、「調整」については、次のように書かれています。(p.177-181)
(4)調整
● 調整とは、企業の活動と成功を容易ならしめるように、企業のすべての活動の間に調和をもたらすことである。
● それは要するに、さまざまな事物と行為に適当な割合を与えることであり、手段を目的に適応させることである。
● 極めて大規模な企業の物的ならびに社会的組織の諸部門の間に、その技術的能力・商業的能力・財務的能力の間に、その諸活動の間に調和をみなぎらせるためには、ただ単に十分な計画と優れた組織が必要であるだけでなく、さらに不断の調整が必要である。活動している諸力を均衡させることが絶えず必要である。
● よく調整された企業の特徴:
① 各部門は他の部門と一致して活動する。すべての活動は秩序と確実さをもって遂行される。
② 各部門において、諸部局・部課は共同作業において担当せねばならない役割と、承諾せねばならない相互援助について、正確に情報を与えられている。
③ 諸部門ならびに諸部課の運営計画は、絶えず周囲の状況と調和が保たれている。
● 不調整の兆候 :
① 各部門は他の部門を無視し、無視しようとする。各部門は隣接した部門のことも企業全体のことも気にかけることなく、あたかもそれ自体がその目的でありその存在の理由であるかのように活動する。
② 同一部門の諸事務室の間には、異なる部門の間におけるのと同じように、完全な仕切りが存在する。各人の最大の関心事は、自己の個人的な責任を書類や命令あるいは回覧上の背後に隠すことである。
③ 全体的な利益のことを考えるものは誰もいない。創意と献身が欠けている。
調整の手段
● 従業員の気をそらさせず、義務の遂行を容易にする最良の方法のひとつは、部門者会議の開催である。
● 会議が不可能な場合には、連絡担当者によって可能な限り会議の欠を補わなければならない。
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