『和をもって日本となす』(ロバート・ホワイティング著、玉木正之訳、角川書店、1990年)
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仕事とプライベートにかかわる日米文化の違いについては、次のような例が挙げられています。
しかし、マヌエルと近鉄との蜜月も、翌年の6月までしか続かなかった。いや、そこまでよく続いたというべきかもしれないが、そのとき彼は、ヴァージニア州での息子の卒業式に出席するため、1週間チームを離れたのだ。この件に関して、マヌエルは前年のオフの契約更改のときに、すでに条件として提示しており、近鉄球団の許可もとりつけていた。が、球団幹部はその条件に同意しながらも、ペナントレースの重大な場面でまさかアメリカに帰るなどといい出すはずがない、と安易に考えていたようだった。が、2シーズン制の前期があと3週間で終了し、バファローズが首位に2ゲーム差の2位という位置につけ、熾烈な優勝争いを展開しているという最中に、マヌエルは約束どおりアメリカへ帰ったのだった。そしてバファローズは、前期優勝を逃した。この行為を、ファンも、マスコミも、そして近鉄のフロントも、断じて許さなかった。(p.428)
バースのアメリカの友達が、絶対に信じなかった話のひとつに、彼の父親が亡くなったときの“事件”があった。
1984年のシーズン途中、バースは父親の臨終に駆けつけるため、試合を休んでアメリカへ帰った。ところが彼が日本に戻ってみると、その行為に対して、無責任だとか自分勝手というような批判の声が渦巻いた。もちろん、これはバース自身にも信じられない出来事で、「いったいどういう考え方をすれば、自分の愛している人間よりもゲームを優先することができるのか、教えてほしいもんだ」と語っていた。(pp.448-449)
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