(経営学者)佐藤 耕紀 のブログ

経営学の紹介 & Coffee Break(写真、紀行、音楽など)

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ヨーロッパ鉄道紀行(12) ハルシュタット

ハルシュタットの中心部から、南側をふり返って。 ロフト・アム・ゼー(Loft am See)というホテルのある一角。 本当に、気持ちのよい場所です。 世界遺産の街並み。 独特の木造建築が目立ちます。 ルーテル教会の塔がある、街の中心部。 Hallstatt, Austria…

ヨーロッパ鉄道紀行(11) ハルシュタット

週末のCoffee Break、写真紀行です。 目覚めてカーテンを開けると、幻想的な世界が広がっていました。 朝食のあいだに、日が昇ってきました。 ドイツ語の朝の挨拶は「グーテン・モルゲン」(Guten Morgen)と習いますが、発音は「グーテン・モアゲン」に近く…

つくるか、買うか(make or buy): アウトソーシング、取引費用、垂直統合

今回も、著書のボツネタからです。 ヒエラルキーと市場の中間に「ネットワーク」があるという話の前置きに書いたのですが、紙幅の関係で削ることになりました。 ***** 官僚的な「ヒエラルキー」と比較対照される言葉に、自由な取引が行われる「市場」が…

「用意周到」と「反射神経」、どちらがいい?: フィード・フォワードとフィード・バック

今回も、著書のボツネタからです。 重要なトピックスではありますが、話がちょっと難しくなったような気がして、最終的には削りました。 ***** 事前の情報や知識によって、これから起こることを予想し、準備して対応することを「フィード・フォワード」…

なぜ、日本人はドイツ人の部下に仕事を断られる?: ジョブ型雇用

今回も、著書のボツネタから。 11-6で欧米(ドイツ)の働き方について書いたのですが、紙幅の関係で引用をかなりカットせざるを得ませんでした。 ここでは、当初のバージョンを紹介します。 ***** 20年間にわたってドイツで働いたビジネスマンの隅田貫…

日本の管理職は、中国やタイと比べても収入が低い?

今回も、著書のボツネタから。 日本の働き方について書いた部分ですが、ちょっと話が細かくなりすぎたような気がして、最終的には削りました。 ***** パーソル総合研究所は2019年に、日本を含むアジア太平洋地域(APAC)14カ国の就業意識を調査しました…

メリハリが大切?: 戦略と費用対効果

今回も、著書のボツネタから。 競争戦略の話のまとめとして書いたのですが、紙幅の関係で削ることになりました。 ***** 戦略について、いろいろな話をしてきました。結局は、どこに費用をかけて、どんな効果(価値)を生むかということです。ここでも、…

ヨーロッパ鉄道紀行(10) ヴェネツィア ~ ハルシュタット

次の目的地は、オーストリアのハルシュタット。 ホテルをチェック・アウトして、サンタ・ルチア駅へ向かいました。 駅前のスカルツィ橋からの眺め。 右手に見えるのが駅です。 Venezia, Italy 後ろを振り返って、ヴェネツィアに別れを告げました。 Venezia, …

ヨーロッパ鉄道紀行(9) ヴェネツィア

旅行4日目の朝。 朝日に輝くヴェネツィアの街を、ヴァポレットで巡りました。 Venezia, Italy ⇒「写真紀行」の記事一覧はこちら。 ⇒ ブログの概要(トップ・ページ)はこちら。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 「宣伝会議」さまの実践講座に登壇しました。 www.sendenkaigi.co…

ヨーロッパ鉄道紀行(8) ヴェネツィア

今週は連休で週末が早く来ましたが、Coffee Breakです。 ヴァポレットを降りて、ヴェネツィア本島を散策しました。 どことなく、それらしい雰囲気の「ためいき橋」。 牢獄へ送られる囚人が、ヴェネツィアに別れを告げる場所だったとか。 Ponte dei Sospiri, …

価格はAIが決めている?: ダイナミック・プライシング、需要と供給

今回も、著書のボツネタから。 紙幅の関係で、泣く泣く削ったところが多々あります。 ***** 「ダイナミック・プライシング」(dynamic pricing、変動価格制)という言葉をよく聞くようになりました。 予約サイトで飛行機やホテルの料金をチェックすると…

主要国でウーバーが使えないのは日本くらい?: 規制緩和

今回も、著書のボツネタです。 「ネットワーク型組織」の話の伏線として、ハイエクの考えを紹介したかったのですが、紙幅やバランスの関係もあって、最終的には削りました。 ***** オリックスの元会長で、政府の規制改革会議議長などを歴任した宮内義彦…

国が民間の邪魔をする?: 政府の失敗

今回も、著書のボツネタから。 「政府の失敗」も経済学ではポピュラーなトピックスですが、紙幅の関係もあって、最終的には削りました。 ***** 法律や規則によって、民間企業の創意工夫を活かしたチャレンジが阻害されているという話も聞きます。 「宅…

シリコン・バレー型のマネジメント: 「デジタル組織」

今回も、著書のボツネタです。 官僚制とシリコン・バレー式のコントラストが鮮明で面白いとは思うのですが、前半がやや理屈っぽいような気もして、最終的には削りました。 ***** 経済学者のブリニョルフソン(Erik Brynjolfsson)らは、IT(情報技術)…

ヨーロッパ鉄道紀行(7) シュピーツ ~ ヴェネツィア

旅の3日目は、一気にヴェネツィアへ移動しました。 途中でストレーザ(Stresa、マッジョーレ湖畔のリゾート)やミラノに寄りたかったのですが、時間的に厳しそうで断念しました。 シュピーツの駅へ向かう途中、(おそらく現地の方から)不意打ちで「Good mor…

ヨーロッパ鉄道紀行(6) インターラーケン ~ シュピーツ

週末のCoffee Breakです。 インターラーケン西駅の船着き場から、シュピーツへ向かう遊覧船に乗りました。 トゥーン湖に出るまで、細い運河を進みます。 Interlaken, Switzerland 湖に出ました。 Thunersee, Switzerland シュピーツに着いて、湖岸のホテルに…

「黙って言われたとおりにしろ」か、「自分で考えろ」か: 他律と自律

今回も、著書のボツネタから。 これも重要なトピックスだとは思いますが、やはりちょっと難しくなってしまったように思えて、最終的には削りました。 ***** コントロールには「他律」(heteronomous、他から律せられる)、「自律」(autonomous、自ら律…

カリスマ経営者は長期計画を嫌う?: 公式と非公式

今回も、著書のボツネタから。 重要なトピックスではあるのですが、話がちょっと難しくなってしまったように思えて、最終的には削りました。 ***** 経営学では、さまざまな要素からなる組織の全体的な特徴を「組織構造」(organizational structure)、…

叱って成績が上がるのは錯覚だった?: 平均への回帰

今回もボツネタから。 著書の7-6で、「平均への回帰」という話を書きました。 ここでは、当初書いて、最終的にはボツになったバージョンを紹介します。 ***** ノーベル賞を授与された行動経済学者のカーネマンは、かつてイスラエル空軍に招かれ、訓練教…

部分を見ても全体はわからない?: 要素還元主義、全体論、創発

今回も著書のボツネタから。 面白いテーマだとは思うのですが、やや抽象的でわかりにくいような気がして、最終的には外しました。 ***** 組織のマネジメントでは「全体は部分の総和ではない」という考え方が重要でしょう。 いろいろな商品の間に補完性…

ヨーロッパ鉄道紀行(5) グリンデルヴァルト ~ インターラーケン

週末のCoffee Breakです。 グリンデルヴァルトの駅前にはホテルが建ち並び、観光客で賑わっていました。 Grindelwald, Switzerland ちょっと歩くと、のどかな風景。どんな暮らしなんだろう。 Grindelwald, Switzerland 街並みと山岳のコントラストが、ちょっ…

日常に潜む「コンコルド効果」

著書の草稿で書いたものの、紙幅の関係で泣く泣くボツにしたトピックスがいろいろとあります。 書いた内容の半分以上はボツになりました。 それだけ厳選を重ねて、ぎっしりと中身の詰まった本になったはずです。 今回はボツネタの中から、2-10で書いた「コン…